身軽に生きる

この年末年始は、本当にゆっくり過ごした気がする。


毎年のお正月休み。自分ではゆっくり過ごしているつもりなのだけど、意外と違うのだ。「せっかくの長いお休みだし」という理由で、「普段できてない場所を徹底的にお掃除するぞ!」とはりきっちゃうとか(掃除に凝りすぎて年内に終わりきらないことも多々)、「お正月のおせちは〇は作って△と✖は買いに行こう。近所のスーパーでない遠くのいいお店を回るぞ!」とか(通常より無駄な動きが増える)、「久しぶりの友達に会わなきゃ!地元のAちゃんとBちゃんとCちゃんにメッセージを送ろう!高校の友達のCちゃんとDちゃんにも連絡しないと…」(声をかけること自体は楽しいけどね)だとか。で、予定をフルに入れた結果、普段より忙しくなってない?なんてこともしばしばだったのだ。


今年はちょっと趣向を変え、自分から予定を作ることを止めてみた。なので、元々予定していた3つ以外はカレンダーに書き込まず、余白の多い年末年始を過ごしてみた。その結果、読みたい本を心ゆくまで読むことができたし、ためていたゲームを思う存分プレーすることができた。早寝早起きと適度な運動にまで心を配る余裕が出来、思いがけず健康的な生活を送れた。いいことづくめだ。


もう一つ、空白が多い休暇に感じた利点がある。それは、急な予定に対処しやすいこと。つもりをしていなかったけれど、以前からお世話になっている恩師と日程を合わせられ急遽お食事に行くことができたし、「会おうよ」と突然声をかけてくれた友人とも、正月ゆえ逆に混んでいないカフェで静かに語る時間を持てた。余白がもたらしてくれた思いがけない時間が豊かだった。一年の計は元旦にあり。この感じ、忘れたくないな。


今年の私の抱負は「荷物を少なくすること」です。家族に言わせると私は「どこに行くにしても荷物がめちゃくちゃ多い」のだそうだ。反論できない、本当なので。出かける時に荷物が多い人は、心配性だったり親切だったり細やかな気遣いが出来たりおせっかいだったり、…理由はあると思う。しかし結局、帰ってからこう気づく。「持って行ったけど、使わなかったな」と。これ、荷物の多い人にはすごく共感してもらえるはず。要するに、ほとんどのものってそこまで必須じゃないのだ。


先日、SNSで流れて来た投稿に「心配事の九割は起こらない」というものがあった。そうかもしれないと思う。私の人生経験では…などと語るにはおこがましいけれど、確かに振り返るに、ああだこうだと気を病んだ時間が無駄だったことは少なくない。必要になってから心配すればいいし対応すればいいのだ。転ばぬ先の杖、って言うよね。だが、今使わなくていい杖を持つことで、右手のあるいは左手の自由が奪われるのは、ちょっともったいない気がする。



2025年は、身軽に生きよう。

荷物を減らす。スケジュールに余白を作る。不要な心配はしない。リュック一つで海の向こうにひとり旅に出たい、両手を空けたままで。空いている部分を持ってるって素敵なんだもの。だってね。そこに、未知の何かが入るかもしれないと思うととてもワクワクするからです。


読者の皆さま、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

Be ambitious, dear friends.

現役英語講師の頭の中。