ただ、生徒の温かい視線に生かされているのだ

まずは私のスマホの写真フォルダの中にある、2枚の写真をご覧ください。
こちらはブーケです。
一昨年の春、高校を卒業する2人の生徒たちが、最後の授業の日に「Y先生に」と贈ってくれました。丁寧な手紙と心づくしの贈り物と共に。

約6年〜10年という長い期間、指導してきた彼女たち。小さな時分から見ていた生徒が、未来を見据えて自分の足で歩こうとする立派な18歳に育ってくれたのだと思うと、涙がポロポロと止まりませんでした。

あのブーケの記憶は、美しいのものとして私の心に刻まれており、今もふとした時に幸いな気持ちと謙遜な思いを引き起こしてくれています。
続いてこちらのアレンジフラワーです。
今月の初め、ある方にいただきました。その方は私の元生徒でもある女性です。実は彼女のお子さんたちも長く指導していました。先日、2年以上ぶりに彼女と再会するきっかけがあった時に、こんな美しいお花をお待ちくださったのでした。

どちらのお花も本当に麗しくて、嬉しくて、心がいっぱいになりました。同時に、不思議だと思うことがありました。

それは二つの色合が酷似していたことです。あまり上手く写っていませんが、どちらもパープルと白、そしてピンクを基調とした上品で優しい色合いです。

ブーケにしてもアレンジフラワーにしても、いろんな色のパターンがあります。赤やピンクをメインにした可愛らしい雰囲気。オレンジや黄色のビタミンカラーで元気なアレンジ。ブルーやバイトレットで大人びた色合いのもの。グリーンや黄緑でフレッシュなイメージなど。

けれど、私がいただいたのは、薄いパープルと優しいピンク、包みこむ白と柔らかなグリーンたち‥ 。こんなに美しくて、品のあるお花にはあまりお目にかからないと感じた程、優しくて素敵な色合いでした。

実はこの二つ、どちらも「Y先生をイメージして、作っていただきました。」とおっしゃってくださったものだったのです。

ご準備くださったお店は異なりますから、フローリストさんも違う方でしょう。けれど、高校生の生徒たちと元生徒の女性の方、それぞれの私に対するイメージは、よく似た、柔らかく優しいものとして、お花のプロの方に伝わっていたことに、驚きを覚えました。

自分がいただいた花のような人物であるかどうかには全く自信がありません。というより、そんなことは絶対に言えません。おこがましいが過ぎます。

それでも、私自身が「こんな指導者でありたい」と願う姿の片鱗を、生徒たちは感じとっていてくれたのかもしれません。過分かもしれないけれど、だからこそ、このような素敵なお花で私を励ましてくれたのではないかと感じます。

「わぁ、このお花、Y先生にすごくぴったりです!この色にしてもらって、本当に良かったです。」生徒Sちゃんのお母さまの言葉です。

自分が思っている以上に自分は生徒に見られているのだと感じます。同時に、自分が下すよりずっと優しくて温かい評価を、私に対して生徒たちはしていてくれているのだなとも。

生徒たちの温かさは、これまでの歩みの感謝、今日の感動、明日への新たな原動力。みんなから受けた幸せを、みんなに返していけるように、日々精進したいと思います。

Be ambitious, dear friends.

現役英語講師の頭の中。