誰と時間を過ごしたいのか〜ココアの思い出〜

先日、ここ関西でも雪が降った。 

冬が深まるに連れて、寒さは厳しくなって来たが、雪が降った日の寒さは格別である。

そしてこう寒くなると温かい飲み物が欲しくなる。「ココア」は代表的なホットドリンクでなかろうか。今日はココアの思い出を話したい。

私が初めてココアを飲んだのは、確か5歳だったと思うが、そのときの感動を今でも覚えている。茶色の液体を一寸なめた時、こんなに美味しい飲み物があっていいのかとワクワクしたものだ。 

ココアはアメリカでも人気で、英語で「Hot chocolate 」と呼ぶ。冬キャンプなど、冷える時期に好まれる飲み物だ。

米国での大学時代、私は学生寮に住んでいた。ルームメイトはコロラド州出身の赤毛の女の子。また向かいの部屋に住んでいた2人の女の子たちもアメリカ人だった。

3人はココアが大好きで、「今夜はみんなで話そうよ」という週末は、それぞれがカップに注いだ温かいココアを持って、ひと部屋に集まったものだった。彼女たちのココアにはいつも何か、丸いものが浮かんでいた。 

不思議に思った私は「その白いものは何?」と尋ねてみた。それは、マシュマロであった。アメリカではココアにマシュマロを浮かべるのが定番なのだ。熱々のココアに、小さなマシュマロをいくつか落とす。熱に弱いマシュマロは溶けてゆく。そこをスプーンでかき混ぜながらいただくのである。

日頃の課題やレポートに疲れた心身に染み渡るかのように美味だと感じたものだ。 

時が経ち、今私はあまりココアを飲む機会を持たなくなった。しかしながら、ほわほわと湯気の上がるカップ のチョコレート色の液体にとろりと溶けゆく白いマシュマロを想像するたびに、仲間と過ごした冬を思い出す。 

宿題に追われる学生生活だったし、裕福ではなかったし、中西部ネブラスカ州は極寒の地だったけれど、忘れがたい。 

何を食べても何を飲んでもありがたいことではある。が、その時間を誰と過ごすのか。そちらの方がより大切なことだなと、今、改めて感ずる。


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Be ambitious, dear friends.

現役英語講師の頭の中。