ザ・ピスタチオ・ショック

聞いてください。私には、絶対に生徒を笑わせられる鉄板ネタがあるのです。えっへん。


それは、「私がピスタチオの殻を剥くとは知らず、そのまま食べていたこと」です。

ピスタチオってご存知ですよね?ナッツの一種です。


ピスタチオ(英語: pistachio [pɪˈstɑːʃiˌoʊ, pɪˈstæʃiˌoʊ]; 学名: Pistacia vera)は、ウルシ科カイノキ属の落葉亜高木。およびそれから採ったナッツ。主にイランや米国で栽培される。(Wikipediaより)


二十歳頃のことですけど、うちにあったおやつのナッツの中にピスタチオが入っていたことがあったんです。くるみ、アーモンド、ピーナッツなんかとミックスされて小袋に入ってるの。ピスタチオは殻にくるまれていたのだけど、私はそれまでそのナッツを見たことがなかったので、殻だという認識がなく、そのまま食べちゃったわけです。


正直、思いましたよ。「え、なんかこのナッツ、えらく硬くない?」って。でもホラ、知らないじゃないですか私は。それが殻だってこと。そういうものだって思うじゃないですか。さらに周りに誰も教えてくれる人がいなかったのだから、食べちゃうじゃないですか。殻ごとだろうがなんだろうが!


いや、本・当に硬かったです。パリッとかカリッとかじゃない。バリッ、バリッ、ガリガリガリガリ~~~~って、噛み砕かないと割れないし、割れてもえらく鋭利なかけらなので慌てて飲み込んだら喉に突き刺さる感じがするんですよ。なのでできるだけ細かくなるまで噛み砕く、噛み砕く、噛み砕く・・・。かなり小さくなったところでようやくゴクッと。めっちゃ小さくなっただけで硬いのは変わらないけど。


ああそうか。ピスタチオってのはこのしっかりとした歯ごたえを楽しむナッツなのか、と理解したのでした(なんで?)。そういえば中身(本体)についてはまるで記憶がないや。外側(殻)を食するのに気を取られているすきまに流動食のごとくするりと胃へ流れ落ちていったと思われます。そもそも味すら、覚えていないし。


それから10年。少ないけどピスタチオに出会う度に殻ごといただき続けたのでした。ある日祖母に「Yちゃん、なんであんた殻なんか食べてるの。それ剥かないと」と指摘されるまではね・・・。嘘・・・そうなの、おばあちゃん?誰も教えてくれなかったよ・・・


という話しを小学生のレッスンですると、とにかく大ウケする。「え、あれって食べられるの?」「ええ、あんなのよく食べられるね!!」「えええ-!なんであんなの食べてたん!?」という、ほぼ同じ疑問文付きで爆笑の渦ですよ。うん、ほんとだね、なんであんなの食べてたんだろ・・・誰も教えてくれなかったからですよ。でもさ、知らないだろ君たち。殻はソルティーで結構美味なんだぜ。私はこの前人未踏の体験の持ち主なのだ。すごくない?


と、これが絶対に生徒を笑わせられる鉄板ネタなわけです。自分のバカさ加減に情けなくなってきたので、おしまい。


注意:決してマネはしないでください。